皆様いかがお過ごしでしょうか。歌乃です。
最近またUEを触り始めましたが、色々変わっていて正直手探り状態です(´・ω・`)
今回は UE5 で リターゲットしたアニメーションの修正に関する記事です。
以下のような読者を対象にしてます。
前回、リターゲットしたアニメーションが思ったように動かない問題を力技で解決しましたが、今回はUEのみで完結するタイプの修正に関してです。
今回の問題ですが、待機アニメーション、立ち姿に関するものです。実際に画像でみてもらえばすぐわかると思います。
お分かり頂けただろうか。足が接地していません。上からの視点だと案外気になりませんが、変なところにこだわる私は一度気付くとだめでした。
動きのある(走りなど)アニメーションだと分からないんですけどね。
静止状態でこれだけ浮いてると流石に無視できません。
12/10:追記
足の接地がうまく行かない問題はアニメーションの修正ではなくIKボーンを設定することで根本的な解決ができます。
以下の記事に詳細がありますので、そちらを参照してください。
UE5 で 取り込んだ VRM のIKボーンが動いてくれない問題の対応
さて修正方法ですが、前回のように外部ツールに頼らなくても修正可能です。
VRM取り込みのときに使用したリターゲッタを編集します。
Rootボーンの位置は編集できないので、今回も「J_Bip_C_Hips」ボーンを編集します。
注意するのは「相対オフセット(ターゲティングポーズを基準にしたオフセット)」ではなく「ボーン(親ボーンを基準にしたオフセット)」を選ぶ、という点です。
Z軸(キャラに対して垂直方向)を-4.0します。このあたりの数値は取り込んだVRM(または修正したいアニメーションの状態)に合わせてください。
リターゲッタのボーン修正が済んだら、右下のアセットブラウザから、目的の(修正したい)アニメーションを選択します。
今回の場合はMM_Idol(男系型の待機状態アニメーション)です。
以前のリターゲット作業ではABPを利用して一括変換しましたが、アニメーションを指定して一つづつ変換することも出来ます。
「選択したアニメーションをエクスポート」を押して修正したスケルトン(ボーン)に対応したアニメーションを出力します。
エクスポート用ダイアログが表示されるので、出力先と、出力ファイルをわかりやすくするためにサフィックスを指定してエクスポートします。
これで修正済みのアニメーションが出力されました。
つぎに、ABPを編集して、問題のアニメーションと修正したアニメーションを入れ替えます。
ABPで待機アニメーションが使用されているのはアニメーショングラフのIdolステート内です。
Idolステート内では、修正前のアニメーションが使用されているので、新しくアセットブラウザから修正済みのアニメーションを持ってきます。
修正前のアニメーションから、修正済みのアニメーションにつなぎ直します。
ABPを再コンパイルして編集を確定します。
実際にサンプルプロジェクトを実行して確認します。
ちゃんと地面に足がついたようです。高さが合わずに足が地面にめり込んでいたり、まだ足が浮いている状態だった場合は、再度リターゲッタを開いてスケルトンを修正してください。
今回は内部UEのエディターで完結するタイプの修正でした。
基本的にはこの作業の繰り返しでリターゲッタで出力したアニメーションを最適化していくのだと思われます(`・ω・´)
続きっぽいもの > UE5 に取り込んだVRMでフェイスアニメーション(モーフターゲット)