寄る辺なき 身を抱きつつ 窓辺より 眺める海は 今日も灰色
海岸から徒歩五分という立地の賃貸に住んでいる。
ベランダから海を眺めることができるところが結構気に入っていたのに、住み始めて数年後に海岸沿いに建てられた保養系病院のおかげで、コンクリートの壁に挟まれた隙間からどうにか覗けるだけになってしまった。
故郷を離れ、知人も友人と呼べる者もなく、街の片隅でただ日々を生きている。
窓辺から眺める海は昔は青く見えていたのに、いつしか色を無くしてしまった。
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